認可保育所で働くなら知っておきたい! 施設タイプや給与水準、働く魅力について

保育士なら、自分が理想とする保育が実現できる場所で働きたいと思うはずです。また、給与や残業の有無など、働き方についても自分に合った職場を選びたいと思うでしょう。この記事では、自分の理想の保育園を探している保育士の方へ、認可保育園の特徴や働くメリット・デメリットをご紹介します。「聞いたことはあるけどよく知らない……」という保育士の方は、ぜひこの機会に認可保育園について知っていきましょう。

認可保育園とは

国の基準を満たすことで認可され、かつ各都道府県知事が設置を許可した保育園のことを認可保育園と呼びます。国の基準は児童福祉法に基づいて規定されます。

認可保育園は児童福祉施設に数えることができ、運営費は主に公費です。認可保育所の運営費のうち9割以上が補助金になることも大きな特徴といえます。

認可保育園の設置基準とは

認可保育園の設置基準は、一定の保育サービスを提供するための基準ともいえます。設備や人員の配置が厳しいのは、安全に安定した保育を提供するために必要だからです。

ここからは認可保育園に必要な基準について解説します。

保育室、園庭の広さ等

認可保育園は、乳児室(0歳児)とほふく室(1歳児)は、2歳児以上が使用する保育室とは別の区画としなければいけません。簡単なパーテーションで区切られた部屋ではなく、天井まである壁で区切られた、独立した部屋が理想的だとしています。他にも、2歳未満の子どもを預かる場合は、医務室の設置も必要です。

2歳を超える児童の場合は、保育室、遊戯室、屋外遊戯場、調理室、トイレが必要です。近隣に公園があれば、広い園庭は必要ないとしています。給食室についても、外部委託することも可能です。

面積の基準は乳児室1.65平方メートル以上/1人、ほふく室3.3平方メートル以上/1人、保育室は1.98平方メートル以上/1人です。

乳児室とほふく室を同じにする場合は、安全確保に留意することも規定されています。

子どもが過ごす保育室等は1階が理想的ですが、難しい場合は屋外階段等、2方向避難経路を確保すればいいとしています。

対象児童の年齢や定員

0歳から就学前の児童を預けることができます。定員は20名以上です。公立・私立ともに同条件です。

保育士の配置基準

認可保育園の職員配置は以下の通りです。

認可保育園の保育士の給与平均は、常勤で約26万円と、比較的高い給与水準となっています。

0歳児子ども3人につき保育士1人以上
1〜2歳児子ども6人につき保育士1人以上
3歳児子ども20人につき保育士1人以上
4〜5歳児子ども30人につき保育士1人以上

自治体によっては、もっと厳しい配置基準を設けている地域もあります。例えば、横浜市では1歳児は4人につき保育士1人、2歳児は5人に対し保育士1人、3歳児は15人に対し保育士1人、4歳児以上は24人に対し1人を配置しなければならず、いずれも国の基準よりも厳しい条件を示しています。

職員の保有資格

認可保育園では、すべての職員が保育士資格を有していなければなりません。

認可保育園の種類

認可保育園には、私立と公立の保育園以外にもいくつかの種類があります。

地域型保育事業は、0〜2歳の児童を預けられる認可保育施設です。地域型保育事業には、6人から19名をあずけられる小規模保育施設や、企業や病院等の事業所で働く従業員や地域の子どもたちを受け入れる事業所内保育施設があります。

ベビーシッターが子どもの自宅を訪問して保育を行う居宅訪問型事業、自宅で少人数の子どもを預かり保育する家庭的保育事業も、認可保育園に数えられる事業です。

認可保育園の給与

認可保育園の保育士の給与平均は、常勤で約26万円と、比較的高い給与水準となっています。

私立認可保育園の保育士給与常勤 約26万円
公立認可保育園の保育士給与常勤 約27万円

認可保育園の保育士の場合、これに賞与が加わり、年収は約390万円になる計算です。公私共に非常勤の場合は、月給は10万円ほど少なくなります。正社員でも月給20万円に満たない保育士も多いなか、26万円は魅力的な数字でしょう。

ただし、地域や施設によって違いがあるため、認可保育園であればこの水準とは言い切れません。認証保育園や認可外保育園も同じような給与の施設はあるため、一概に「認可外保育園だけ給料がいい」というわけではありませんので理解しておいてください。

認可保育園で働く魅力/メリット・デメリット

ここからは、認可保育園で働くメリット・デメリットについて触れていきます。

メリット1.経営が安定している安心感

認可保育園は、運営費の9割を公費で賄っています。安定して補助金を受け取れるため、経営の安定している園が多いです。突然閉所したり、給与額が減ったりするリスクがないため、働く保育士も安心できるでしょう。

メリット2.キャリアアップのチャンスが多い

認可保育園では、運営費が十分にあるため、人材育成に力を入れている施設が多いです。そのため、若いうちからキャリアアップに挑戦できます。役職等に挑戦したい場合も、挑戦のチャンスがいくつかあります。

メリット3.給与等の待遇面がいい

一概には言えませんが、認可保育園は経営に余裕があるため、給与などもいい傾向にあります。有給休暇をきちんと取得できたり、退職金があったりと、福利厚生も充実しています。

メリット4.職場環境が整っていることが多い

認可基準を満たしている保育園は、施設設備、広さ、人員配置等が整っています。その状況は保育士にとっても働きやすく、快適な環境です。

職場環境が整っている保育園は人材も集まりやすく離職率も低くなるため、総じて残業も少ない傾向にあります。
持ち帰り残業等もなく、保育士が保育に集中できる環境が整っていることが多いです。

メリット5.大規模園で働ける

認可保育園は定員20名以上を受け入れていることから、大規模園であることも少なくありません。担任を持つだけでも多くの子どもと関わることができ、園全体では数100名規模の子どもと出会える可能性があります。

デメリット1.公費で運営するため独自性が弱い

認可保育園は国の基準を満たすことで認可を与えられるため、独自性を出しにくい傾向にあります。英語に力を入れる、スポーツ時間を設けるなど、保育の自由度は低いといえるでしょう。

個性を生かしたい保育士の場合、退屈に感じるかもしれません。

デメリット2.採用の競争倍率が高くなる

認可保育園は給与や待遇など、魅力的なメリットが多いです。そのため、採用されるまでの競争率は高くなります。公立の認可保育園においては、試験もあるためさらに採用されにくいでしょう。

人気の認可保育園の場合は、絶えず求人情報をチェックする必要があります。すぐに応募が締め切られ、採用面接すら受けられないからです。また、公立保育園の場合は年齢制限が設けられていますので、条件によっては応募すらできない可能性もあります。

安定して長く働きたいなら認可保育園

認可保育園は、運営費のほとんどが公費であることから経営が安定しています。そのため、閉園等のリスクがなく、長く安定して働くことが可能です。また、経営に余裕があることから人材育成等に力を入れている園も多く、若いうちからキャリアアップを目指すことができます。競争率が高く簡単には採用されないかもしれませんが、残業も少なく休みも取りやすいため、長く働きたい保育士にとってはまたとない魅力的な園ということができるでしょう。

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