保育園の連絡帳の書き方のコツ。年齢・ケース別に徹底解説

保育園と保護者をつなぐ大切なツールである連絡帳。園での子どもの様子や家庭での姿を共有するための重要な存在です。昨今ICTシステムの導入によって、ノートではなくアプリを使用する園も増えてきていますが、伝える手段は違えど、連絡帳の大切さは、紙であってもアプリであっても変わりません。とはいえ、苦手意識を持つ人が一定数いることも事実。毎日記入しなければならないものを苦痛に感じてしまうのは辛いですよね。そこで今回は、連絡帳を書く際のコツや、保護者に喜んでもらえるようなポイントなどを、年齢・ケース別に詳しく解説します。連絡帳を書くことに苦手意識を持っている人は、ぜひ参考にしてください。

連絡帳を書く目的・役割

家庭での様子を知る

特に、0〜2歳児クラスの低年齢児や、配慮の必要な子どもを預かる上で、家庭からの情報はとても重要です。「昨夜機嫌が悪かった」「少し寝不足気味」「便が出ていない」など、前日の家庭での様子をもとに、当日の子どもの状態に合わせた対応を検討します。

園での様子を伝える

毎日忙しく働き、長時間我が子と離れて過ごす保護者にとって、保育園でどんなことをしているのか、寂しい想いをしていないか、どんな小さなことでも気になるものです。その日あった子どものエピソードを詳しく書き伝えることで保護者は安心し、些細なことでも報告してくれる保育士への信頼感も増します。

連絡事項の共有

翌日の持ち物や連絡事項を個別に伝えたい場合にも、連絡帳を使用すると良いでしょう。送迎時に伝えようと思っていても、夕方はお迎えラッシュになることも多く、伝え忘れてしまったり、伝えたとしても保護者が忘れてしまうことがあります。記録を残しておくことで、伝え漏れ・聞き漏れのトラブルを防ぐことができます。

育児記録として保管

子どもの成長は日々目覚ましく、昨日できなかったことが今日できるようになった、ということは珍しくありません。「初めて一人で数歩歩いた」「苦手なものが食べられるようになった」「トイレトレーニングが成功した」など、成長の過程での大事な一歩を記録しておくことで、卒園後も育児記録として残り、保護者が後々振り返ることができます。

連絡帳を書く時のポイント

保護者からの内容に返信する

まず書き出しは、保護者からの内容に返信をしましょう。たった一言でも、自分の書いた内容に返信があると、しっかり読んでもらえていると感じ安心します。また、保護者から悩みや相談が書かれていた場合には、保護者の「聞いてほしい」という気持ちに寄り添い真摯に対応します。もし、文章として残すべきではない内容と判断される場合には、「口頭でお話します」の一言を記入し、降園時や面談の場などで直接伝えましょう。返信に迷った場合には自己判断せず、必ず上司や先輩に相談し、指示を仰いでください。

なるべく具体的に書く

子どもが保育園で一日何をしていたかが保護者に正確に伝わるよう、具体的なエピソードを交えながら伝えます。ただ、1日の様子全てを書く必要はありません。その日にあった出来事を一つだけピックアップして書くことで、内容を絞ってスムーズに書くことができます。
<例>

×今日は、お友だちと玩具であそびました。
今日は、お友だちと電車の玩具で遊びました。一緒に線路を組み立て、積み木を駅に見立てて並べ、楽しそうにお話をしながら電車を走らせていました。

登園時に大泣きしたまま保護者と離れた子どもの場合、保護者は一日中登園後の様子を心配していますし、お友だちとの関わりなどについて不安を感じている場合は、園でどのように他児と関わっているのか、その様子を詳しく聞きたいと思っています。保護者が何を知りたいのかを的確に捉え記入するよう心がけましょう。

マイナスな表現や否定的な言葉を使わない

言葉遣いや表現には十分な注意が必要です。文章は、どれだけ丁寧に書いたとしても、内容によって時に冷たい印象を与えます。良かれと思って伝えたことでも、保護者に不安を与えてしまうことも。高圧的な言葉ではないか、不快に感じるような表現になっていないか、保護者に渡す前に再度しっかりと確認をしましょう。
<例>

×〇〇ができずに泣いてしまいました。
〇〇に挑戦したものの、うまくいかずに悔しくて泣いてしまいました。ですが、その後も諦めず何度も取り組んでいて、その一生懸命な姿にとても感動しました。

怪我やトラブルなどの重要な内容は口頭で伝える

園での怪我や友だちとのトラブルがあった場合には、連絡帳には記入せず、直接口頭で伝え説明しましょう。怪我やトラブルなどの際に、しっかりとした説明がなされなかったことからクレームにつながる例は多くあります。
また、保護者が連絡帳を読むタイミングは様々です。すぐに伝えなければならないような重要な内容は連絡帳には記入せず、電話や降園時に直接伝えるなどして、伝達漏れがないように気を付けましょう。

【年齢別】連絡帳記入のコツ

0歳児

ハイハイやつかまり立ち、離乳食の開始など、0歳児は日ごとの成長が著しく、「はじめて」を保育園で迎えることがとても多いです。一日の様子に加え、できるようになったこと、初めて挑戦したことなどを詳しく伝え、保護者と喜びを共有しましょう。
また、0歳児を預けて働く保護者は、「こんなに小さい子を預けて大丈夫かな」「働かずに自分で見た方がいいのでは」と、働くことに罪悪感を感じていたり、様々な不安を抱えていたりする場合があります。保護者の不安に十分に共感しながら、家庭ではできない、園生活ならではのエピソードを伝えることで、安心して預けてもらえるようになります。

1歳児

1歳児は、歩けるようになったことで行動範囲が広がり、探索活動が盛んになります。また、言葉を理解し、様々な方法で表現するようになります。そういった情景が思い浮かぶようなエピソードをたくさん伝えると喜ばれます。
また、自我が芽生え始めるものの、自分の気持ちを言葉や態度で表現することが難しいため、噛みつきやひっかきなどの行動が見られるようになります。子どもの成長過程で起こるトラブルについても、保護者にしっかりと伝えておく必要があります。

2歳児

2歳児は、言葉の発達が著しく、おしゃべりが楽しい時期です。また、「自分で」の気持ちが芽生えることで、簡単な身支度など、自分の力でできることが多くなりますが、同時に強い自己主張をし、思い通りにいかないことに対して激しく泣いたり癇癪を起こしたりします。子どもの自己主張に悩む保護者も出てくる頃ですので、保護者の困りごとを受け止めながら、子どもの気持ちやその時々の葛藤を代弁し、園ではどのように対応しているかなどを、エピソードを踏まえつつ伝えると良いでしょう。

3歳児

3歳児以降は、今日あった出来事や連絡事項を、子どもたち自身が保護者に伝えられるようになるため、連絡帳を使用しなくなる園が多くなります。ただ、乳児クラスに分類される2歳児から、幼児クラスの3歳児への進級は変化も大きく、子どもも保護者も不安を感じやすくなります。徐々に連絡帳がなくなることを伝えつつも、4〜5月の進級間もない時期は、連絡帳を通じて日中の様子を詳しく伝えてあげられると良いですね。

【ケース別】連絡帳記入のコツ

登園初日

入園や転園で初登園となる日は、新しい環境に不安を感じる家庭が多くあります。保育中泣いてしまう姿もあると思いますが、日中の姿をありのまま記入し、その中でも泣き止んだ瞬間や、興味を示した玩具など、どんな小さなことでも保護者と共有し、しっかりと寄り添う姿勢を示しましょう。

私用での長期の休み明け

GWや夏休み、年末年始などの長期休み明けは、どんなに保育園が大好きな子どもでも登園渋りが見られるものです。なるべくポジティブな内容を記入し、園生活に再び期待感を持てるようにしましょう。また、休み中に夜更かしをし生活リズムが乱れている可能性もあり、園で不機嫌になったり、突然体調を崩したりする場合もあります。体調面についてもよく観察をし、気になることがあれば伝達する必要があります。

体調不良での休み明け

風邪や感染症などで欠席していた場合、治癒後の再登園時には、連絡帳を見ながら保護者と一緒に体調や前日までの様子を確認します。子どもの体調を園でよく観察し、体調に変化がないか十分に気を付けて見守りましょう。連絡帳を記入する際は、日中の様子を書くのはもちろん、一日を通して体調をよく観察した旨が伝わるような書き方をすると、保護者も安心してくれます。

まとめ

いつの時代も、連絡帳は、家庭と保育園とをつなぐ懸け橋のような存在であり、言葉を話せない小さな年齢の子どもを預かる施設にはなくてはならないものです。慣れるまでは書くことに難しさを感じるかも知れませんが、たくさん書く経験を積めば徐々に慣れ、コツを掴みスムーズに記入るようになります。今回の記事を参考にポイントを押さえ、楽しみながら保護者との信頼関係を深めてくださいね。

-保育士のコラム