保育園で昼寝をしない子がいたらどうする?昼寝は何歳まで必要?対処法を解説

保育園では当たり前のように設定されているお昼寝の時間。しかし、なかなか寝付けない子やお昼寝が苦手な子もいます。また、「うちの子にはお昼寝させないでください」と要求する保護者もいて、どのように対応すれば良いか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そもそも、子どもにはなぜ昼寝が必要なのか、何歳まで昼寝をするのか、理由をご存じでしょうか。今回は、子どもにとって昼寝が必要な理由や昼寝がもたらす効果、寝かしつけのコツや昼寝を嫌がる子への対処法などについてわかりやすく解説します。

子どもに昼寝が必要な理由

5歳以下の子どもの一日当たりの睡眠時間は、0歳児は約12~17時間、1〜2歳児は約11〜14時間、3〜5歳児は約10〜13時間が推奨されており、夜間の睡眠時間では不足しているケースが多くあるため、日中の昼寝が必要になります。

また、保育園では、長時間にわたり集団で生活し、刺激や情報が多いため、大人に比べ体や脳の発達が未熟な子どもたちには負担がかかります。そのため、程度な昼寝が必要になりますが、寝ずに過ごしていると、夕方頃に疲れてぐずったり、集中力がなくなったり、体調を崩してしまったりと、健康に様々な悪影響を及ぼしてしまいまうのです。

昼寝には、体や脳の疲れを癒す、情緒の安定を図る、免疫力を向上させるなどの働きがあり、保育所保育指針の中でも昼寝の必要性についてしっかりと明記されています。

・保育所保育指針(◆平成29年03月31日厚生労働省告示第117号)

昼寝はいつまで必要?年齢別昼寝時間の目安

保育園において、子どもたちに必要な睡眠時間はどれくらいなのでしょうか。全員一律ではなく、年齢ごとの目安や個々の生活リズムに応じて時間を調整し、適切な睡眠時間を設定する必要があります。

0歳児

6カ月未満の乳児は、一日の大半の時間を寝て過ごします。まとめて眠ることができる子もいればそうでない子もおり、眠りのリズムには個人差があります。この時期は特に時間は気にせず、個々のタイミングに合わせて寝かせてあげると良いでしょう。

6カ月を過ぎるとだんだんリズムが整い、昼夜の差が出てきます。朝や夕方の睡眠もそれぞれ30分程度に減らし、日中起きていられる時間を増やしていきましょう。

1~2歳児

体力がついてくる1〜2歳児は、午前中に眠くなることもなくなり、日中は元気に活動することができます。午後に1回、だいたい1.5〜2時間程度の睡眠が理想です。ただし、1歳児の前半は、月齢によっては午前寝を必要とするケースもありますので、個々のリズムに合わせて適宜取り入れてください。

3歳児

3歳児になると、昼寝の時間は1〜1.5時間程度に減りますが、個人差もあり、昼寝を必要としない子どもも出てきます。無理に眠らずに、布団に横になり体を休める時間として昼寝時間を設定している園もあります。

4~5歳児

4〜5歳児になると、ほとんどの子どもが昼寝をしなくなります。園によって対応は様々ですが、小学校就学に向けて徐々に昼寝の時間を減らしていくのが通常です。

ただし、一律に昼寝時間を無くすのではなく、その日の個々の体調や活動内容によっては疲れが見られる場合もあるため、子どもの様子に合わせて休憩の時間を設ける必要もあります。

昼寝のための環境設定

子どもが快適に眠るための環境づくりも保育士の大切な業務の一つです。保育園での睡眠に必要な環境をつくるために、以下の3点に配慮をしましょう。

心地よい室温や湿度

季節に応じてエアコンや加湿器を使用し、快適な室内環境を作りましょう。夏は26〜28℃、冬は20〜23℃、湿度は60%程度を目標にすると良いでしょう。

SIDS予防の観点から、乳児は体温の上がりすぎに注意が必要なため、厚着や重い掛け布団の使用にも注意が必要です。

明るさ

昼寝時間にはカーテンを閉めて電気を消し、薄暗い環境を作りましょう。ただし、安全な睡眠チェックのために、遠目からでも子どもの顔が確認できる程度の明るさを目指しましょう。雨や曇りの日は保育室の中が暗くなりすぎる傾向があるため、その際はカーテンを開ける、一カ所だけ電気を点けておくなどの対応を検討する必要があります。

決まった場所で寝かせる

子どもは慣れない場所には不安を感じるため、特別な事情がない限りはいつも同じ部屋で寝かせましょう。両隣に友だちがいても眠れる子どもや、端が好きな子どもなど、眠りやすい場所は子どもによって様々です。一人ひとりの特性を把握し、落ち着いて眠れる環境を整えましょう。

寝かしつけのコツ

眠いのに、うまく寝付けずにぐずってしまう子どももいます。子どもが入眠しやすい方法を知り、心地良い睡眠時間を確保できるように対応しましょう。

トントンする

保育園でよく使われるテクニックの一つが、背中や胸などを優しくトントンする方法です。

呼吸に合わせて一定のリズムでトントンすれば、子どもたちは心地良く入眠することができます。

体の一部や頭を撫でる

トントンを嫌がる子には、背中をさすったり、頭や額を優しく撫でたりする方法も喜ばれます。なかなか眠れずにいる子どもも、体に触れられているうちに、大人の温かい手の温度に安心感を覚え、気持ちよく入眠します。手や足に触れ、温めるのも効果的です。

抱っこやおんぶをする

乳児の中には、布団で寝ることに慣れていない子どももいます。その場合は、寝入るまで抱っこやおんぶをしながら体を優しく揺らし、眠ったあとで布団に下ろしましょう。

月齢の低い乳児は、寝入りに自分の手足が無意識に動いてしまうことに驚いて寝ぐずりする場合もあります。その際は、タオルなどで優しく体を包んであげると安心します。

寝たがらない子どもへの対処法

ここまで、心地良く眠るためのポイントをお伝えしましたが、どれだけ工夫をしても眠るのが苦手な子どもや寝たがらない子どももいます。そんな子どもに対して、無理に寝かせることは、子どもにとっても保育士にとってもストレスになってしまいます。

そのような場合の、適切な対処法は以下の通りです。

家庭との連携

3歳児以上であればあまり心配はありませんが、0〜2歳児クラスの子どもが園で昼寝を嫌がる場合、生活リズム全体が乱れている可能性があります。もし日々の睡眠状況に問題があるようなら、家庭と連携して改善する必要があります。

可能な限り家庭で早寝早起きを心がけてもらい、園での昼寝も短めに設定し、少しずつ生活リズムを整えていけるよう園と家庭とで連携を図りましょう。

日中たくさん体を動かす

体力のある子どもは、日中の活動が少ないと昼寝を嫌がる傾向にあります。寝つきが悪い様子が見られるようであれば、普段の活動を見直し、午前中にたくさん太陽の光を浴び、十分に体を動かして遊べるようにしましょう。

無理に寝かせない

昼寝を強要すると、睡眠自体を嫌なものや怖いものとして認識し、苦手意識を持つようになってしまいます。夕方に機嫌が悪くならなかったり、普段と変わらずに生活できているようであれば、無理に寝かす必要はありません。寝たがらない子がいる場合には、昼寝の部屋から少し離れた場所で静かに絵本を読むなどして、落ち着いて体を休めることができるような過ごし方を勧めましょう。

まとめ

今回は、保育園での昼寝が必要な理由やその効果、寝かしつけのコツや昼寝を嫌がる子への対処法などについてそれぞれ解説しました。

子ども一人ひとりに個性や発達差があるように、生活環境や生活リズムも家庭ごとに異なります。睡眠は子どもの健やかな成長には欠かせないものと認識しつつ、家庭と園とで連携を取りながら、子どもにとってより良い睡眠のあり方を検討していきましょう。

-保育士のコラム